今回も本のご紹介です。
「2000人の崖っぷち経営者を再生させた 社長の鬼原則」板坂裕治郎・著 かんき出版
今回ご紹介する一冊は、広島で中小零細企業向けの経営塾を営む
著者が、社長の意識改革を狙って作った本です。
著者は、広島で著名人が訪れるカリスマ的アパレルショップを
経営しながらも、仕入先の倒産がきっかけで資金ショート。1億円の
借金を背負ったという、壮絶な過去を持っています。
お店はかつて映画「ミナミの帝王」に衣装提供したことも
あったそうです。
本書では、自身の経験から、どうすれば借金体質の社長が
立ち直れるか、どうすれば社長が自身の意識を変え、経営を改善できるのか、
そのコツが書かれています。
中小零細企業の社長が置かれた状況がよくわかっているようで、
おそらく読んだ方は、「なんでオレのことがわかるんだ」と
驚愕するに違いありません(笑)。
ちなみに、本書の冒頭には、こんなことが書かれています。
銀行への返済と給料の支払いばかりに追われている。
下請け、孫請けの仕事ばかりで利益が出ない。
値上げしたいけれど、お客さんが離れていくのではないかと不安。
求人を出しても、いい人材が集まらない。たとえ採用できてもすぐ辞める。
自由になりたくて独立したのに、常に顧客とお金に振り回されている。
経営をしている人なら、一つぐらいは当てはまるのではないで
しょうか(苦笑)。
また本書には、「アホ社長が必ず患う社長の4大疾病
アホ社長の7つの共通点」などが書かれており、いずれも
身につまされる内容です。
経営のノウハウは一部ですが、社長自身の意識改革には、抜群の
効果を発揮しそうな内容です。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。 🙂
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資金繰りや顧客に振り回されている状態から脱出したいのなら、
仕事をする前にお金をいただき、金を借りずに経営できる仕組みを
作ればいい。
下請けが嫌なら、発注元から直に仕事を受けられる
ようにすればいい。
値上げしたいのなら、それでも買ってもらえる
ような付加価値をつければいい。
優秀な人が集まらないのなら、今いる
三流スタッフを一流に育てればいい。
商いの最前線で体を張っている中小零細弱小家業の社長さんたちは、
基本的に高いポテンシャルを持っている。
ただ、長く社長でいるうちに、徐々に社長の「4大疾病」に冒されアホ社長に
なってしまうのだ。
安定の中でぬるま湯に浸かり、「怠慢」「傲慢」「自堕落」「無知」
の4大疾病によって、過剰な投資、過剰な調達、個人的な浪費、
仕事の邪魔になる色恋沙汰などを起こし、経営を急激に傾かせていく
ことが多いのだ。
常に手持ちのお金が十分にあることが、チャンスを掴み取れる
会社と、そうでない会社とを分ける。
「あなたでお願いします。ほかより高いけど」と、向こうから
お願いしてくるような商売をすれば、「先に現金払いなんですけど
大丈夫ですか?」と言えるようになる。
債権回収時は社長が不在でも、電話を取った相手と約束をする。
◆アホ社長の7つの共通点
①応接室
②神棚
③熊手
④高級車
⑤ブランド物のバッグ、財布、名刺入れ
⑥会社のトイレが汚い
⑦占い師
40代にもなって「金、クルマ、いい暮らし」言うとらんか?
新しい商売が軌道に乗るまで、元の商売で日銭を稼ぐなんて考えは、
両手が塞がったまま、まだ何かを掴もうとしているのと同じ。
スケベ根性丸出しだ。
想いを込めた本業は1つ、独自の強みは2つ以上。そして、
あなた独自の強みを名刺に書き、ホームページに載せ、看板に掲げる。
いい人材を入れたいなら、あなたがいい社長になる必要がある。
何年経っても、成果が上がらない社長ほど、何年経っても、
同じ人間とつるんでいる!
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中小零細企業の経営者にとっては、耳に痛いことばかりですが、
経営の原理・原則を述べており、転ばぬ先の杖として、
ぜひ読むことをおすすめします。
また、本書の途中、黒に白抜きで書かれたページが挟まれていますが、
ここは著者が経営で地獄を見た時のエピソードと反省が書かれた部分です。
経営のリアルを学びたい起業家予備軍、まだ地獄は見ていないけど
気を引き締めたいという現役社長は、読んでおいて損はないでしょう。
ぜひ、読んでみてください。
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