今回は、「引っ越しが多いと、喘息になりやすい?!」という話題です。
毎年春や秋は、引っ越しのシーズンですね。
あちらこちらで、運送屋さんの車から家具などの荷物が、運び込まれているのをよく見かけますね。
さて、喘息は発作性の呼吸困難症で、それはそれは苦しいものですが、この喘息の原因として、ディーゼル車などの排出ガスや、工場から排出される硫黄化合物などがよく知られています。
ところが今回、喘息の危険因子として、「引っ越し」もその原因になりうるという話題です
これは、岡山大医学部付属病院の谷本安講師らが、2005年日本アレルギー学会で発表したものです。
調査は、昨年11月~今年1月にかけて、岡山県などの28医療機関の通院患者様を対象に、居住環境や食生活などに関するアンケート調査を行いました。
次に、発症の時期が「20歳未満」「50歳以上」を除く、20~80代の発症者429人と未発症者582人を対象に、リスク分析をしました。
その結果、発症者の35.6%が発症1~2年前に引っ越しをしているのに対し、未発症者で1~2年内に引っ越しをした人は9.9%と少ないことがわかりました。
この値は、引っ越しをした人は、していない人に比べて、9~7倍発症しやすい事を示しているそうです。
また、その他の危険因子として、「家族がタバコを吸う(5.0倍)」、「発症1、2カ月前にたんが多く出るかぜをひいた(4~6倍)」などがわかりましたが、それと比べても「引っ越しのリスク」が際立っています。
逆に、自然に囲まれた地域で両親と同居 0~33倍、納豆を週1回以上食べる 0~54倍と人では、その危険率は低かったそうです。
今のところその因果関係はわかりませんが、生活環境の変化がストレスを引き起こし、喘息を発症させた可能性があるそうです。
喘息の改善には、転地療法がよく知られていますが、あまりストレスになる引っ越しは止めたほうが無難ということなのでしょうか。
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