今回の話題は、「タバコと心筋梗塞との関係」についてです。 💡
喫煙者が心筋梗塞によりなりやすいことが、
大規模な調査で明らかになったそうです。
たばこを吸う人は吸わない人に比べて、
3倍ほど心筋梗塞になりやすいということがわかりました。
4万人規模の追跡調査によるこんな結果を
厚生労働省の研究班(主任研究者=津金昌一郎)がまとめました。
禁煙すると2年以内に病気のリスクが下がっており、
禁煙の効果は大きいということです。
💡 それでは、医学的解説をご紹介します。 💡
磯博康・大阪大教授(公衆衛生学)らがまとめた今回の調査では、
岩手、秋田、長野、沖縄の4県の40~59歳の住民約4万人を
11年間追跡調査しました。
この間、男性174人、女性43人が心筋梗塞を発症していました。
たばこを吸う人が心筋梗塞になるリスクは吸わない人に比べて、
男性で3.6倍、女性で2.9倍でした。
男性で、喫煙本数別に分析すると、
1日に1~14本で3.2倍、
15~34本で3.6倍、
35本以上で4.4倍と増えていました。
また、禁煙後の年数と、
心筋梗塞と狭心症を合わせた虚血性心疾患のリスクをみると、
2年以内でも急激に低下していたのです。
一方で、女性は発症者数が少なく、
本数別など詳しい分析はできませんでした。
心筋梗塞などによる死亡者は、
全国で男女とも年間約1万5000人だそうです。
調査結果からは、うち男性6900人、
女性1400人の計8300人の死者が、たばこの影響とみられました。
■今後の展望
喫煙で血液が固まりやすくなることは、
動物実験でわかっています。
磯さんらは、喫煙が動脈硬化を促進し、
心筋梗塞を起こしやすくしているとみており、
「たばこを吸うと、ニコチンの影響で血管が収縮し、
血液もネバネバになって心臓の血管が詰まりやすくなる。
禁煙するとこうした悪影響が消える」と予防効果の理由を説明しています。
やはりタバコは、やめた方がよさそうですね。
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